2020年5月17日日曜日

「今夜、ロマンス劇場で」

「今夜、ロマンス劇場で」

感想:
面白かった。公開当時は観ていないが、たまたま観たところ、思っていた以上だった。
古い映画好きには合いそう。おとぎ話的純愛ストーリーです。

あらすじ:
テレビより映画が一般の娯楽として有力な頃、
映画制作会社に勤める助監督の牧野は古い白黒映画フィルムを見つけ、
それに惚れ込んでしまう。

何度もそのフイルムを映画館の館主に頼み、一人で観ていた。
ある雨の日、雷の音とともにフイルムからヒロインが飛び出してきた。

姫役のヒロイン美雪は牧野を下僕として扱いながら、色のある世界に興味津々だった。
美雪には色がない。白黒の世界からそのまま出てきた美しい女性だった。

牧野の仕事場でも無茶をする美雪に、もう関わり合いたくないと言うも、
互いに徐々に惹かれあっていく。

牧野は社のシナリオ募集へ、二人の話を書く。
社長の娘・塔子が牧野に告白するも牧野は美雪に想いを寄せたままだった。

しかし、美雪は人とは触れ合えない。触れ合えば消えてしまう存在だった。
そのため、塔子から相談されていた美雪は身を引いて、塔子と牧野をくっつけようとするも、塔子は美雪を想う牧野の気持ちに気付き諦める。

誰か一人でも幸せにしたい、そんな気持ちで作られ、実際に沢山の人を楽しませ、
幸せにしてきた映画も、時が経てば、観る人は減り、いつしか忘れ去られてしまう。
そんなフイルムに気付いて、もう一度観てくれた。
そんな牧野に美雪は礼を言いたかった。その想いでフイルムから飛び出してきた。

ロマンス劇場の館主も以前に同じことがあった話をする。
ひょっとしたら、館主も牧野と同じ経験があったのかもしれない。

牧野と美雪、 二人は触れ合えないながらも共に過ごすことを決めた。
 その後、牧野の務める制作会社も時流で倒産、二人は長く寄り添っていった。

病院で余命僅かになった牧野、作りかけていたシナリオの話を
看護婦さんにすると、続きを聞きたがっていた。その一人のために牧野は
続きを書き完成させる。そして、余命が尽きるころ、美雪は牧野の温もりに
振れ消えていく。

そして二人はフィルムの世界の中で幸せになり幕を閉じる。

ポイント:

「誰か一人でも良いから幸せにしたい」

この想いがこの映画ではキーポイントとなってきている。

美雪はその想いによって作られた作品から飛び出してくる 。
牧野はその想いを抱きながら日々、映画と向き合っている。
牧野のシナリオも最後にたった一人の読者である看護婦さんに向けて完成し幕を閉じる。

その想いに寄り添った純愛ストーリーです。

(男は下向いてちゃダメだ、下ばっか見てたら今しか見えない、
 未来を見ろと、、、牧野はハンサム俳優に言われたセリフも印象的)




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